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東洋大の箱根駅伝は、全日本で
キラリと光った1、2年生を主要区間に (5ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • photo by AJPS/AFLO SPORT

 今回は16名のエントリーメンバーに1年生と2年生が6名ずつ入る若いチームになった。その点では彼らが上級生になった時に勝負できるという状況だ。だからこそ主要区間で使って経験を積ませたいという思いもある。

「5区は1年の吉川も候補のひとりではありますが、上級生にずっと上りのトレーニングをしてきた選手もいるので、その選手を使う可能性も高いですね。また6区も今回は5区よりも他大学の有力選手が残っているので、平気で1分くらいはやられてしまいそうなので59分台では走れる選手を使いたいところです」

 5区に上級生を使えれば、長い距離でキッチリ結果を出している吉川を、4年の小早川とともに復路の核として使うことも可能になり、チームとしての厚みも出てくる。

「前回は、2位といっても先頭の青学大の背中はまったく見えない状態で、後ろには他大学の監督車が見える接戦。ちょっとミスをすれば落ちてしまう状態でした。今年は選手層の厚い青学大や東海大と、勢いとエース力のある神奈川大が上手だと思いますが、優勝争いは5~6校の混戦になると思います。

 それに加えてシード権争いも同じような混戦になり、そこから外れたら予選会組になるような状況。うちも往路で耐えていって、その流れで復路に入ればチャンスも出てくると思うので、最後まで諦めずに上を狙うレースをしたいと思います」

 往路でうまくハマれば全日本のように突っ走る可能性も持っている東洋大のカギは、1区、3区、4区で1~2年生がどんな走りを見せられるかだ。そこでうまく走れて往路を快走するようであれば、翌年は充実する東海大の対抗馬として大きく浮上することになるだろう。

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