【東海大・駅伝戦記】館澤が1500m優勝。このスピードを箱根で使う (3ページ目)
「最後は自分の持ち味を活かせて、勝てたのかなと思います」
満面の笑みを浮かべて語る館澤の表情には、自信がみなぎっていた。それにしてもラスト200mのスピードは、見事だった。1500mを勝つ力と「ラスト200mなら關にも鬼塚にも負けない」という爆発的なラストスパートは、どうやって身につけたのだろうか。
「東海大学はもともと1500mのレベルが高くて、関東インカレと同じぐらいのレベルなんです。その中で練習ができていることが、すごく大きいと思います」
東海大は2年前の日本選手権(1500m)で新井七海が優勝しており、今回、出場した關、阪口はともにジュニア(U-20)記録では10位内に入るなど、1500mの質が非常に高い。
練習メニューも1500mは長距離を走る選手とは別メニューになっている。1600m、600m、400m、300m、200m、プラス1600mというメニューでラストの1600mは自分が上げられるところまでスピードを上げていくようにしている。これを2セットするのだが、この苦しい練習が館澤曰く「ラストの粘りとスピードに活かせている」という。
また、館澤を近くでよく見てみると筋肉質の体をしている。長距離は"細い"が定番だが、關や鬼塚などアメリカでのトレーニングを経験してきた選手はウエイトトレーニングの重要性に気づき、2kg前後、筋肉量を増やしている。館澤もスピード強化のためにウエイトトレーニングを取り入れているのだろうか。
「僕はやっていないです。ウエイトはあまり意味がないと思っているので。自分はもともとスピードの筋肉(速筋)がついていて、ナショナルトレセンで検査をしてもらった時も筋肉量が多く、中距離に向いているって言われたんです。実際、長距離は苦手で......。1500mは、それを活かせる方向を見つけられたのかなって思います」
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