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【月報・青学陸上部】合宿終了。
駅伝メンバー入りのチーム内競争が激化 (5ページ目)

  • 佐藤 俊●文・写真 text & photo by Sato Shun

 妙高高原での選抜合宿、茂木はなんだか楽しそうだった。全日本インカレのショックなどまったく見せず、笑顔で練習に取り組んでいた。30km走の後、下田とふたりで100mの坂道ダッシュを3、4本繰り返す「流し」を行なった。流しは、股関節の可動域の向上や神経反射回路の改善などの効用があるが、速効性のあるものではなく、効果が出るまで3ヵ月から半年近く時間がかかるものだ。それを「きちぃ」と言いながらもこなし、軽くジョグして宿舎に戻る。そんな様子を見ていると今後への期待が膨らんだ。

「全日本インカレでは結果が出なかったですけど調子はいいですし、出雲(駅伝)は出たいです。一色、下田、(田村)和希は決まっていると思いますが、それ以外はみんな状態がいいので学内TT(タイムトライアル)の結果と監督の見定めですね(笑)。タイムだけじゃなく、いかに毎日を楽しく過ごせているかも重要です。ただ、基本は走れないとダメなので、まずは21日の学内TTで勝つこと。そこが一番重要ですね」

 茂木はそう言って表情を引き締めた。

 出雲駅伝のエントリー人数は10名。最終的には8名になる。本番に出走できるのは6名という狭き門だ。その切符を勝ち取るために妙高高原選抜合宿に参加した22名の競争に加え、チャレンジ組の選手との争いもある。そして、選ばれた選手は絶対に結果を出さなければならない。このプレッシャーの下での競争に勝たないと青学の襷(たすき)を担い、3大駅伝を制することができないのだ。アマチュアのカレッジスポーツでありながら、プロの世界と変わらない厳しさがそこにある。

 合宿最終日は400m12本、200m5本、トラックでのインターバル走で締めた。

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