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【箱根駅伝】上武大・花田勝彦監督「箱根から世界で通じるランナーを」 (2ページ目)

  • 加藤康博●取材・文 text by Kato Yasuhiro   村上庄吾●写真 photo by Murakami Shogo

 過去7回の箱根駅伝は、花田監督が目標を決め、選手がそこに向かう流れだったが、今回の石垣島合宿ではシード権獲得のために、10区間をどのくらいのタイムで走らなければならないのか、そのためにはどんな練習が必要なのかを監督と選手で個別に話し合い、そこから選手自身が目標を立てた。花田監督によれば、それは「指導者と選手の間で血を通わせるためのコミュニケーション」だったという。その結果、すべての選手の役割が明確になった。

「今回、目標を選手たちが考えたことで、責任が生まれました。そして『自分は任された区間で目標タイムを目指す。だからみんなも頑張ってくれ』という気持ちが生まれ、選手間での信頼関係も強固になりました。戦うチームとしての雰囲気が徐々にできあがってきています」

 シード権獲得に向けたハイレベルな実戦練習は12月中旬の千葉県富津市での合宿まで続いた。そして箱根に向けての調整段階に入ったが、仕上がりは上々とのことだ。

 過去最高順位は14位。これまでは序盤で先頭から大きく離され、後方でレースを進めることが多かった。だが今年のチームは東森拓(ひがし もりひろ・4年)、井上弘也(2年)を中心に序盤から他大学のエースクラスと戦える戦力が整いつつある。

「往路を終わって1桁順位にいること。それが理想です。そして復路ではシード争いをする集団の中に入って、その流れの中で最後まで粘り切れれば、目標達成が見えてくるでしょう。今回はエースが牽引力を発揮する、今までの上武大とは違った戦い方ができると思っています」

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