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【続・東京マラソンへの道】中島彩「高知のRUNでお遍路さんに遭遇!」 (2ページ目)

  • 中島彩●文・写真 text & photo by Nakajima Aya

☆高知でのラン友はお遍路さん?

 その後、私はビーチサイドを通り抜け、海岸線の見える国道55号を走ることにしました。ランニングブームの都市圏と違って、高知の国道を走っている市民ランナーの方は見かけませんでした。でも、人気(ひとけ)のあまりない国道を歩いている人は、何人もいらっしゃいましたよ。というのも、国道55号は「お遍路(へんろ)さん」が四国八十八箇所を巡礼するときのルートなんです!

 四国八十八箇所というのは、四国にある空海ゆかりの88箇所の寺院の総称で、それらを巡ることを「遍路」といい、地元の方々は巡礼者を「お遍路さん」と呼ぶのです。お遍路さんが四国を周遊できるように、国道の歩道が途切れることはありません。また、地元の方も車道の横をお遍路さんが歩いているので、安全運転で走ってくれているようです。ランナーにとっても、すごく走りやすい道でしたよ。

 徳島から高知に向かって歩いていく人が多かったので、私は行き交う方々に挨拶しながら走りました。出会ったお遍路さんはみなさん優しく、ときには、「この先の景色はとっても綺麗だよ~」と教えてくれたりもしました。旅先での出会いって、やっぱり嬉しくなりますよね。

 また、国道沿いを走っていると、たくさんの地元の方からも声をかけられました。一番驚いたのは、クルマに乗っている年配の女性から、「そんなに走って大変や。疲れているでしょうからクルマに乗せてあげる。どこまで行くの?」と声をかけられたことです(笑)。私の目的はランニングなので丁重にお断りしましたが、なんて温かいコミュニケーションなんだろうと、感動しました!

 そんな高知の優しい人柄に触れながら、海沿いRUNのゴールに設定していた「海の駅」に到着。この場所では高知県の産物が売られていたので、待ちに待った「ランニング後のご褒美」を購入することにしました。私が選んだのは、高知県名物の柑橘ミカン「小夏」と、太刀魚・かます・カツオ・アジといった獲れたての魚介たち! 豪華すぎる栄養補給です! また、海の駅では、偶然にもすれ違ったお遍路さんと再会したので、お互いの「歩き」と「走り」を労(ねぎら)いましたよ。気候も、人も、「あたたかい」高知で、さらにランニングの魅力を感じたゴールデンウィークでした!

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