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スノーボードクロスで成田緑夢が銅。
「僕にとっては完璧なメダル!」 (3ページ目)

  • 星野恭子●取材・文 text by Hoshino Kyoko
  • photo by Yusuke Nakanishi/AFLO SPORT

 1歳からスノーボードを始めた成田は、2006年トリノオリンピックに出場した兄(童夢)と姉(メロ)に続けと、14年ソチオリンピック出場を目指していた19歳のとき、トランポリン練習中の事故で左脚に重傷を負い、ひざ下の感覚を失った。

 夢がついえ、スポーツから離れる時期もあったが、楽しむ目的で参加したウェイクボードの大会で優勝した際、「勇気や感動をありがとう」といったメッセージが多数届いた。

「僕がスポーツをすることで、いろいろな人に影響を与えられる」──夢がまた、芽生えた。

 その夢の一歩である、パラリンピックでの初レースを前に心に誓った「見ている人がドキドキワクワクするようなレース」については、このように自己評価する。

「できたと思う。前回のパラリンピックメダリストが全員出ているし、先シーズンのチャンピオンも勢ぞろいしているこの舞台で勝ち上がれた。世界のトップと争えていたという証拠ではないかと思う」

 成田にとって競技の目標は「平均点を上げること」であり、パラリンピックも、そこにピークを合わせるのでなく、理想とするパフォーマンスを追い求める中でのひとつの通過点でしかない。それでも、大舞台での1レースを達成感とともに終えたとき、「シンプルにうれしい。(パラリンピックは他の大会と)ちょっと違った。人のレースを見ていても、興奮だったり、ゴールラインを切った瞬間の盛り上がりだったり。これが、パラリンピックなのかなって。いつもよりハッピーな気がします」

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