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ウィルチェアーラグビー・三阪洋行「ロンドンパラがトラウマになった」 (4ページ目)

  • 文●スポルティーバ text by Sportiva
  • 写真●五十嵐和博 photo by Igarashi Kazuhiro

伊藤 つらかったですか。

三阪 キャリアがあっても、最後ってこういう終わり方するんだなと思いました。実は、ロンドンパラに行く直前も、若手に譲ったほうが良かったんじゃないかって代表チームに話したんです。その時に経験のある選手が必要になるって言われて、選んでもらったことに対してできることをやろうと思いを持って臨みました。

伊藤 迷いのある中でのロンドンパラだったんですね。

三阪 そうですね。自分としてはできる限りのことをやったんですけど、正直、初めて「早く時間が経てばいいのに」と、心の底から楽しめない時間が多いパラリンピックでした。これまでの経験を生かして、チームのサポートに徹することを求められたけど、やっぱり選手としてはコートに立ちたいという思いの方が強くて、上手くサポートできなかった。急な展開だったし、いろんなことが中途半端で終わってしまいました。

伊藤 なるほど。自分の居場所が見つけられなかった。

三阪 そうですね。見つけられなかったですね。でも、せっかくここに来て、来たくても来られなかった人がいる中で、自分ができることをしなきゃと思ってやり続けた結果、終わったときに「終わったな」って。パラリンピックっていう舞台に自分が来ることはもうないなと思いました。こういう終わり方も自分らしいと言えば自分らしいと思ったんですよね。

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