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3強の壁を破ってメダルを。ウィルチェアーラグビーの挑戦 (4ページ目)

  • 瀬長あすか●取材・文 text by Senaga Asuka
  • 名古桂士●写真 photo by Keishi Nako/X-1

 池崎は当時をこう振り返る。

「こんなに多くのお客さんの前でプレーできることはなかなかない。最初は緊張したけれど、すぐにポジティブに転換できました。アウェーだった地元イギリス戦も、途中でホームに感じてしまうような……まるで潜在的な力を引き出してくれるような大声援でした」

 予選リーグ突破がかかる大一番で、日本がイギリスに逆転勝利。試合後、日本チームが会場を埋めた観客からスタンディングオベーションで称えられたシーンは心が震えた。2020年東京パラリンピックも、各国の選手たちが素晴らしい環境の中でプレーできたらと願う。

 その自国開催のパラリンピックを5年後に控え、今までなじみのなかった障がい者スポーツを実際に会場で観てもらおうと、様々な試みが実施されている。

 ジャパンパラを主催するJPC(公益財団法人日本障がい者スポーツ協会日本パラリンピック委員会)は、今大会の新たな取り組みとして「障がい者アスリート交流キャラバン」を開催。選手らが会場周辺の小学校で体験会を行ない、大会を周知した。

 地元千葉の選手である羽賀もキャラバンに参加し、「デモンストレーションでタックルを見せたときの、子どもたちの反応がすごく良くて、コートの中の声が聞こえないくらい盛り上がった。きっと大会にも足を運んでくれると思う」と手応えを口にする。

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