検索

【ミラノ五輪】大会前半、メダルラッシュに沸く開催地イタリアが盛り上がった意外な競技は? (2ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki

【突出した選手がいなくてもメダルを獲得】

 さまざまな場所での分散開催が、町がオリンピック一色にならない理由でもあるし、たとえばフィギュア男子シングルのチケットは280ユーロ(約5万円)などと安くないのも一因だろう。そもそも、大手スポーツ紙『コッリエレ・デッロ・スポルト』は、オリンピックが始まっても39ページ中29ページがカルチョ(サッカー)に当てられ、オリンピックはわずか5ページという現状だ。

 ただし連日、イタリア人選手が多くのメダルを獲得しており、その姿に興奮したイタリア人が感動を伝えることで、少なくとも会場でのイタリア人選手への声援は日増しに高まっている。それによって選手が奮起するスパイラルだろう。「イッタリア、イッタリア」という国歌をみんなで叫び、ナショナリズムが爆発する"健全な"盛り上がりだ。

 12日(現地時間)朝の時点では、メダル獲得数は合計数だとイタリアが13個と、なんと世界1位だった。金銀銅の内訳は金4、銀2、銅7。金はノルウェーの7には及ばないが、オリンピック大国アメリカの4と同数だ。前回、北京五輪でイタリアはメダル17個で、日本の18個と拮抗していたが、今回は地元開催の利点を最大限に生かした躍進ぶりだ。

 フィギュアスケート団体では、突出したポイントゲッターがいなかったにもかかわらず、男女シングル、カップル競技と大きな穴がなく、各選手が死力を絞り出し、銅メダルにつなげた。男子シングル、フリーのマテオ・リッツォの演技など、まさにファンとの一体感のおかげだった。ひとりでも崩れていたらジョージアやカナダの後塵を拝していたはずで、熱気に支えられていた。

 アイスホッケー女子では、日本が予選リーグでイタリアと決勝トーナメント進出をかけて対戦したが、2-3と惜しくも敗れている。日本は世界ランキングではイタリアを大きく上回っており、実際に試合も主導権を握っていた。しかし、観衆の声援をバックにしたイタリアの粘り強さに手こずって、思うようにゴールをこじ開けることができなかった。歓喜するイタリアとうなだれる日本のコントラストが印象的だった。

2 / 3

キーワード

このページのトップに戻る