伊藤華英、中村美里が語る経血漏れ「白い柔道衣なので気になる」「トイレに何回も行くと怒られるかも」と不安だった過去 (4ページ目)
現在はスポーツ界の発展のために尽力する中村さんと伊藤さん photo by Noto Sunao(a presto)この記事に関連する写真を見る
【水泳は習い事として人気】
――少子化もあって、競技人口の減少が叫ばれているスポーツもあります。柔道もそのひとつです。若年層での競技人口減少には、どんな要因があると思いますか。
中村 少子化が大きな理由のひとつですが、柔道に関して言うと、これまではオリンピックで活躍すると、それを見た子供たちが柔道をやりたいと入ってくることが多かったんです。でも、その相関関係がなくなってきたという話も聞いています。
柔道選手にあこがれをもって自発的にやりたいと言ってもらえるといいんですが、今は親がやらせたいと思うようなスポーツじゃないと始められないのかなと思います。最近では柔道の指導現場でのネガティブな情報もありますが、そういうのはごく一部なんです。それで親が柔道を子供にやらせたくないと思うのは、とてももったいないと思います。柔道にはいいところが本当にたくさんあるので、練習環境におけるネガティブなイメージを徹底的に払しょくしていかなくてはいけないと思います。
伊藤 そうですね。私は以前に、全日本柔道連盟ブランディング戦略推進特別委員会副委員長をやっていたことがありますが、そのときに感じたのは、柔道家は一生続くということです。柔道という言葉どおり「道」という考え方があって、柔道を通して人生を学ぶみたいな感覚があることをすごく感じました。
中村 私も柔道家ですので、それは一生続けていきます。
伊藤 水泳は少子化のなかにあっても習い事としての人気が高いですね。今は勉強の成績を上げるために水泳をやらせるなど、運動がひとつのツールになってきていると感じています。それから競技で大成するよりも、スポーツは楽しむことに価値があるという考え方に少しずつシフトしていると感じます。スポーツ界に関わる人たちは、オリンピックでメダルを目指すことだけを目的にするのではなく、同時にスポーツを楽しむ人を増やしていく、そんなすそ野を広げることも目指していくことが大切ですね。
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