かわいい愛犬と社交ダンス!? アジアで広まる「ドッグスポーツダンス」の魅力を人気ペアが語る「しつけの延長にある感じです」 (2ページ目)
【犬が主体の新しいスポーツ】
そもそも、「ドッグダンス」は1980年代にヨーロッパで始まったドッグスポーツ。欧米を中心に大会が開かれており、日本では2004年に横浜で初めてフリースタイル競技会が開催された。
一方の「ドッグスポーツダンス」は、ルツカさんが考案した新しい競技。「犬が主役で飼い主はそのサポート役」という性質が強く、犬が主体となってダンスすることが求められる。主に日本のほか、台湾、韓国などのアジア圏を中心に広まっているという。
ルツカさんが所属し、ドッグスポーツの普及に取り組む「ドグタウン工房」(群馬県)のHPによれば、ドッグスポーツダンスのフリースタイル種目は、初心者向けのビギナークラス、中級者向けのオープントリーツクラス、上級者向けのオープンクラスと、3つのレベルに分かれている。大沢さんとぽぽは現在、オープントリーツクラスに出場している。
大会では上位成績を残している 写真/大沢さん提供この記事に関連する写真を見る 音楽の長さは、ビギナークラスが1分〜2分30秒、オープントリーツクラスとオープンクラスは2分〜4分。曲目は参加するクラスの長さに合わせて各自で自由に準備する。ビギナークラスとオープントリーツクラスは、トリーツ(おやつ)やおもちゃの持ち込みができるが、オープンクラスは持ち込みができない。
大会では、3人の審査員が「Canine(犬)」「Handler(飼い主)」「Team Elements(技)」と減点対象の「Penality(ペナルティー)」の4つのカテゴリから採点する。
「Canine」は、犬がどれだけ飼い主に集中できているか、犬が体の使い方や運動能力を表現できているか、難しいトリックやムーブをスピーディーかつ飼い主と一緒に表現できているかなど、犬の魅力を引き出せているかが採点ポイントとなる。
大沢さんの声や合図を認識し技を繰り出すぽぽこの記事に関連する写真を見る「Handler」は、全体の演技構成や音楽と犬の動きとのマッチ度、またシグナル(犬への合図)がどれだけ小さくできているかをジャッジ。手でサインするよりも、言葉だけの合図のほうが、難易度は高く加点対象となる。また、「Team Elements」では各トリックについて採点される。
「犬と飼い主が向かい合って行なうトリックよりも、横や後ろのポジションのほうが難易度は上がります。顔が見えない状態での指示は犬にとって不安なので、その不安を取り除くためのトレーニングも行なっています。また、犬が前を向いた状態で横移動する『サイドウォーク』や後ろに下がる動きは後ろ足を使うので難しいトリックのひとつ。犬は前足に強い意識があり後ろ足は後からついてくるという感覚なので、後ろ足を意識させるトレーニングを行なっています」(大沢さん)
ドッグスポーツダンスの楽しさを語る大沢さんこの記事に関連する写真を見る
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