ロコ・ソラーレ藤澤五月が初恋の相手を明かす。小学生の頃に抱いた「将来の夢」とは? (3ページ目)

  • 竹田聡一郎●取材・構成 text by Takeda Soichiro

人生初のカナダ渡航で連発したセリフとは?

 初めての渡航は小学生の時でした。

 家族旅行でハリウッドのユニバーサル・スタジオに行く予定だったのですが、その前の年の9月11日に同時多発テロ事件があって、アメリカは避けようということになり、結局、カナダに行って、ブリティッシュ・コロンビア州のケロウナという街でカーリングの世界ジュニアを観戦しました。

 その時の日本代表は、男子がのちに私がミックスダブルスでペアを組む山口剛史選手のいた南富良野の「Knight's」というチームで、女子が麻里ちゃんの「マリリンズ」だったので、今思えば不思議な巡り合わせです。お母さんが「ガンバレマリリンズ」と書いたでっかい横断幕を用意してスタンドで応援したのですが、ちょっとだけ恥ずかしかったですね。

 私はその時もまだCAさんになりたかったので、初の国際線でCAさんを凝視して、搭乗案内の仕草とか、安全マニュアルのセリフとかを覚えようと必死でしたね。

 成績は中だったのですが、英語は頑張ろうと思っていたので、ケロウナのカーリングホールにあったカフェで「Can I have orange juice?」を連発していました(笑)。オレンジジュースは美味しかったし、生まれて初めて使う英語が通じてうれしかったのでしょう。オレンジジュースをゴクゴクと飲み、1週間の旅行で5kg太ったのは少し苦い思い出ですが。

 ちなみに、CAさんになる夢は身長や視力の問題で、高校進学あたりで絶たれます。

(つづく)

この記事に関連する写真を見る藤澤五月(ふじさわ・さつき)
1991年5月24日生まれ。北海道北見市出身。高校卒業後、中部電力入り。日本選手権4連覇(2011年~2014年)を果たすも、ソチ五輪出場は叶わなかった。2015年、ロコ・ソラーレに加入。2016年世界選手権で準優勝。2018年平昌五輪で銅メダル、2022年北京五輪で銀メダルを獲得した。趣味はゴルフ。

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