北京五輪で最高の輝きを放ったカーリング女子日本代表の吉田夕梨花。彼女が見据えてきた高み (4ページ目)
――国内の公式戦という意味では、日本選手権は今シーズン唯一の試合となってしまいました。緊張感や、戦いへの高揚感といったものはいかがでしょうか。
「実は、これまででいちばん落ち着いて迎える日本選手権のような気がしているんですよ。闘争心がないわけではなく、ワクワクしかない状態です。難しい状況の1年ではありましたが、もし昨年よりもうまくなっていたら、それはすごい強さになるのでは? というチームに対する期待もあります」
――特に今大会は北京五輪につながる大切な試合でもあります。
「そうですね。全チームが勝ちにくる真剣勝負。そんな大事な大会を迎えることができるのが、まずうれしいです。日本選手権は本当にレベルが高くなっているので、『絶対に勝てる』と思って臨めるような試合はひとつもありません。勝つことも、負けることもあると思っています。むしろ負けたあとにチームの強さが測れるケースもあるので、負けても次にくるゲームで高いパフォーマンスに戻す――そのあたりが、大切になるんじゃないかと思っています」
(おわり)
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1993年7月7日北海道北見市生まれ。幼少の頃からカーリングを始め、2010年のロコ・ソラーレ結成時からオリジナルメンバーとしてチームを支えている。2014-2015年シーズンからリードのポジションを担い、高いデリバリー技術や正確なスイープで2016年の世界選手権銀メダル、2018年の平昌五輪銅メダルなど、日本カーリング史上初の国際大会でのメダル獲得に貢献した。2021年の目標は「なるべく献血をしようと思っています。まだ1回しかしてないけど」
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