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男子スピードスケート期待の村上と新濱。
ロシア勢に勝利へ課題は見えた (2ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • photo by Naoki Morita/AFLO SPORT

 一方、村上は「2位や3位は何回も取ったことはありましたが、1位はなかったので本当にうれしかったです。今日は絶対に初優勝をしたい、という気持ちで挑めたのがよかったと思う」と言い、こう続けた。

「タイムは正直、新濱選手やクリズニコフ選手が万全であれば35秒4くらいはいくと思うので、2人がまだ本調子じゃないという状況かなとも思います。ただ、自分のベストレースかと言われれば、まだ細かい修正点はある。来年2月の世界距離別選手権へ向けて、発展段階だし、まだまだこれからという気持ちです」

 翌日の第2レースでは、ロシア勢の巻き返しに屈する結果となった。第2組で滑ったクリズニコフが、100m通過は、前日より0秒08遅い9秒76で通過しながら、そこからの強さを存分に発揮して24秒76のラップタイムで滑り、村上が前日に出したリンクレコードを0秒06塗り替える34秒52を出してきた。そして、第8組ではムシュタコフがそれをさらに上回る34秒50を出す、ハイレベルな戦いになった。

 最終の第10組で、村上がインレーンで新濱がアウトレーンでともに滑ったが、村上は前日と同じ9秒51で100mを通過。

「(ロシア勢)ふたりのタイムを見て34秒4台で滑ってやろうと思ってスタートラインに立ち、最初のコーナーの入りは攻めたし、第2カーブもうまく加速できたと思います。でも最後の100mがバラバラになってしまったのが敗因。最初のカーブのタイムは少し上がったけど、最後の100mはだいぶ遅くなった感じです」と、前日の記録を上回る34秒54で滑りながらも、3位だった。

 また、新濱も「ロシアのふたりのタイムを超えなければいけない、というのが頭にありましたが、村上さんも最初の100mがすごく速い選手なので、どうしてもそれにくらいついて行かないといけないというところで焦ってしまい、そのあとのコーナーの入りで失敗してしまいました。その割に慌てずいけたので、昨日よりラスト100mでは持ち味の追い込みができて、あのタイムに持っていけたのだと思います」と、34秒57で4位に食い込んだ。

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