久嶋以来の快挙なるか。大鵬3世が高3で「アマ相撲日本一」に挑む (3ページ目)

  • text by Sportiva
  • photo by Kyodo News

 相撲の特性に合わせたトレーニングを徹底的に研究した岡武氏は、立ち合いに必要な瞬発力、一気に相手を土俵の外に持っていくための筋力を強化するために、独自のメニューを考案してきた。そのひとつである、タイヤを押しながらのすり足は、単純に長い距離を長い時間かけて押すのではない。タイヤの重さを150kgに設定し、土俵の直径4m55cmの距離を想定した短い距離を一気に押すことで、瞬発力と筋力を同時に鍛えるメニューとなっている。

 そういったトレーニングのおかげで、納谷は中学2年の3月で55kgしか上げられなかったベンチプレスを、今では170kgをクリアするまでに進化した。さらに、中学1年時に身長170cm、体重134kgだった体は190cm、162kgと成長。体脂肪率は64.8%から40%を割るまでに減り、脂肪は筋肉に変わった。

「中1のときは体が大きいだけで、中身はない子供だった。そこから中学3年間で自分の体をコントロールできる筋力を作り、高校に入ってから体に負荷をかけるトレーニングを積んだことで、去年の秋頃から成果が出て、今は二次曲線のように進化している」

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