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東京パラで初採用、パラテコンドーと
パラバドミントンってどんな競技? (2ページ目)

  • 荒木美晴●取材・文・写真 text&photo by Araki Miharu

■パラテコンドー

伊藤力選手を相手に、蹴りを披露した太田渉子選手伊藤力選手を相手に、蹴りを披露した太田渉子選手 上肢障がいの選手によるキョルギ(組手)と、知的障がいの選手によるプムセ(型)の2種目がある。2020年東京パラリンピックの採用種目はキョルギ。障がい別に4つのクラスがあり、さらに体重別に3階級に分かれている。有効ポイントは蹴りによる胴への打撃で、健常のテコンドーとは違い、パンチ(突き)はポイントにならない。また現行ルールでは頭部への攻撃も禁止されている。

 2009年に初めて世界選手権が開かれた新しいパラスポーツであり、日本では東京パラリンピックでの実施競技採用決定をきっかけに、2015年から本格的に普及活動が始まった。シドニーオリンピックテコンドー女子銅メダリストの岡本依子氏らが中心となって、選手発掘と強化を進めている最中だが、他競技から転向した選手らが早くも世界大会に出場するなど、その活動の幅を広げている。

 注目したいのは、伊藤力(セールスフォース・ドットコム/男子K44-61kgクラス)だ。伊藤は2015年4月に職場での事故で右腕を切断。その後、知人からパラテコンドーを紹介され、自らツイッターで岡本氏に連絡を取り、2016年1月から競技を始めた。そのわずか3カ月後に国際大会デビューを果たしたが、初戦で当時世界ランク1位の選手と当たり、「ボコボコにされた」ことで火がつき、本格的に取り組むため、家族で北海道から東京に移住した。

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