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レジェンド鳥人・葛西紀明と
男子ジャンプ陣は平昌までに復調できるか (4ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • photo by Newspix24/AFLO

 そんな中、日本チームのエースである葛西は、ラージヒル団体でも1本目は弱い向かい風の中で119m、2本目は強めの追い風を受けて105mでともに3番手グループの中で8位と、調子の悪さを引きずったままで大会を終えた。

「ジャンプがあまりよくないので、飛び出してからすぐの追い風を抜けられないんですね。うまい選手はそこを抜けて下の向かい風をもらえるけど、僕はそこでたたき落とされてしまう感じで。世界選手権は本当に相性が悪いですね。風が当たらなかったり、自分のジャンプがうまくいかなかったりというのが、全部一緒になってしまったような大会でした」

 しかし、その表情にはあまり悲観的な雰囲気はなかった。

「来シーズンになればまた変わってくると思うので......。今はアプローチのポジションに迷ったりしていて、助走スピードが出なかったり、テイクオフでスリップしたりというのが起こっている。これからはそこを重点的にやっていこうかと思っています。そこさえうまく決まればスピードも出ると思うし、そうなればテイクオフでスリップもしなくなると思う。技術的には他の国の選手とも大差はないから、直せればすぐにトップに立てる。日本チームの全員が、そうなれる技術を持っていると思います」

 そう強気な言葉を口にした葛西は、「この悔しさも逆に考えれば、次にいいことが来るのではないかという期待につながる」と笑う。

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