レジェンド鳥人・葛西紀明と男子ジャンプ陣は平昌までに復調できるか

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • photo by Newspix24/AFLO

 今季W杯の日本ジャンプ男子は、12月17日スイス・エンゲルベルク第1戦で伊東大貴(雪印)が残した、5位が最高位。第21戦までのW杯総合ランキングでも、伊東と葛西紀明(土屋ホーム)が同ポイントで23位に並び、竹内拓(北野建設)が28位につける苦しい状況になっている。2月23日からフィンランド・ラハティで開催されたノルディックスキー世界選手権でも、厳しい戦いを強いられた。

日本チームには必要不可欠な存在である葛西紀明日本チームには必要不可欠な存在である葛西紀明 25日の個人ノーマルヒルでは、1本目に95mを飛んで8位につけた伊東が、2本目には94.5mで順位を落として10位になったのが最高位だった。伊東は「体の状態も試合に合わせる過ごし方をしていたし、日に日に調子がよくなってきていたので、結果が出ていない引け目も感じている。上位との差を見るとあまりにも大きいのが悔しいし、その理由も見つけていかなければいけない」と課題を口にしていた。

 そのノーマルヒルで葛西は、2月のW杯平昌大会での悪いイメージを引きずったのか、28位という低空飛行になってしまった。個人ラージヒルになると、公式練習は2日とも休んだものの、3月1日の予選では119mを飛んで9位通過。

「やっぱりラージヒルですね」と手応えを感じた様子だった。伊東も得意なラージヒルで121.5mを飛んで予選3位と、いい流れを掴んだかに見えた。

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