のめり込み系「相撲女子」の
市川紗椰が初場所で注目する5人の力士 (3ページ目)
新十両昇進が決まり、ガッツポーズをとる照強 photo by Kyodo News 幕内の下位や十両では、小兵力士に注目しています。「居反り」など変わった技を持つ十両の宇良(173cm)のように、相手の攻めをかわしながらスキをついて攻撃に転ずるのが得意な力士も多いんですが、最近は体格の大きな相手に真っ向からぶつかっていく力士の活躍が目立つようになりました。
初入幕を果たした先場所で10勝を挙げ、敢闘賞を受賞した172 cmの石浦がその筆頭ですね。彼の最大の特徴は、筋肉がパンパンに詰まった体。でも、大学時代には腸の病気で体重が減ってしまい、一度は相撲を諦めたそうなんです。
卒業後、オーストラリアへ語学留学して格闘技を志すなどさまざまなことに挑戦する中、インターネットで見た相撲の動画に触発され、角界入りを決意したという異色の経歴の持ち主です。帰国前の激しいトレーニングで身につけたパワーと、持ち前のスピードを活かした相撲は幕内に上がる前から注目していたので、先場所の活躍は嬉しかったです。さすがに相手力士も研究してくるでしょうから、初場所は試練の場所になるかもしれませんね。
その石浦の跡を継ぐように、似たタイプの相撲を取る照強(てるつよし)が初場所で新十両昇進を果たしました。彼は阪神大震災の当日に生まれた力士として話題になりましたが、先場所は幕下を全勝で制するなど実力も折り紙つき。169 cmと石浦よりも小柄ながら、素早く相手の懐にもぐりこんでグイグイと寄せていく相撲は見ていて楽しいです。21歳とまだ若いですし、十両でも存分に暴れてほしいです。
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