【月刊・白鵬】横綱がモンゴル開催の
世界相撲選手権を手がけた理由 (4ページ目)
アフリカやヨーロッパ、日本、タイ、台湾などのアジア勢も、モンゴルのゲル(遊牧民の移動式住居)を見るのが「初めて」という選手が多く、彼らは現地スタッフにいろいろと質問して、興味深く見入っていましたね。選手たちは他にも、国の鳥である鷲を腕に乗せたり、ラクダに乗ったりして、その時間を存分に楽しんでくれていたようでした。
パーティーは夜の9時過ぎまで続いていましたが、特に日本の選手たちは腕時計を見ながら、不思議そうな顔をしていましたね。というのも、日本よりも緯度が高いモンゴルは、夜10時くらいまで明るいからです。
実際にこの時期は、子どもたちも夜遅くまで外で遊んでいて、川辺でバーベキューしたりしています。日本は、夏でも夜7時を過ぎれば暗くなりますからね。日本の選手たちが驚くのも無理はありません。
この時期のモンゴルは、1年の中でも本当にいい季節です。草原には青く草が茂り、澄んだ青空が広がっています。夜になれば、満天の星空が仰げます。モンゴルの人々も、この短くも、美しい夏を、存分に楽しみます。そのいい季節を少しでも味わって、参加した選手、関係者も喜んでくれたのではないでしょうか。
何はともあれ、このパーティーや、大会全体を通して、各国の選手が親交を深めることができたのはよかったです。そして、この世界の舞台を経験したことによって、多くの選手たちが、これまで以上に「SUMO」を愛してくれるようになったらうれしいです。
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