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【大相撲】怪物・逸ノ城が今、直面している三役の壁 (3ページ目)

  • 福留崇広●文 text by Fukutome Takahiro
  • photo by Kyodo News

 秋場所の快進撃で上位陣が敷いた「逸ノ城包囲網」。9日目以降に白鵬、稀勢の里、琴奨菊と1横綱、2大関が待つ。「研究されている気がします」と逸ノ城。丸裸にされた今、この包囲網を突破できるが大関昇進へのカギになる。

 再び九重親方が指摘する。「上位がそれだけ考えているんだから逸ノ城はそれ以上に考えなければ上には行けない」。そういう意味で7日目に先場所、敗れた勢(いきおい)を左からの上手投げで破った一番は大きく評価できる。

 北の湖理事長は「先場所、負けて勢の特徴を考えてうまく取りました」と旺盛な研究の成果が白星につながったと見た。理事長は「先場所の13勝はまぐれではない。今場所も勝ち越しはできるのではないか。上位に勝てば2ケタもできる」と断言した。

 10勝以上すれば大関昇進へのスタートになる今場所。ここから3場所33勝以上すれば最速で来年夏には大関・逸ノ城が誕生する。後半戦は、そんな夢を追いかけてみたい。

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