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【レスリング】吉田沙保里「負けた試合は、無心じゃなかった」 (3ページ目)

  • 宮崎俊哉●取材・文 text by Miyazaki Toshiya
  • 佐野美樹●撮影 photo by Sano Miki

練習でも終始、笑顔を見せるなど、吹っ切れたようすだった練習でも終始、笑顔を見せるなど、吹っ切れたようすだった――今大会は相手との間合いを詰めて、相手と触れ合った状態からタックルに入る新しいスタイルに変えていましたが。

吉田 世界中から研究されているので、タックルに飛び込んで返されないようにするための対策です。今年に入ってから、あのスタイルに取り組んでいます。

――ロンドン五輪でもその形を貫きますか? それとも、離れた間合いからタックルを決める従来のスタイルに戻しますか?

吉田 いえ、両方です! 接近戦での戦い方に磨きをかけながら、両方を混ぜて対応しようかと。相手の動き方、組み方、時間帯によって使い分けていこうと思っています。

――五輪本番まであと2ヵ月という時間については?

吉田 長すぎず、短すぎず、ちょうどいいんじゃないですかね。

――では、もう迷いはなく、ブレもせずという感じですか?

吉田 はい、このまま突き進みます。ロンドンでは優勝しかないですからね。五輪3連覇を目指せるのは、水泳の北島(康介)さんと、カオリン(伊調馨)と私の3人だけですから。

――達成すれば、女子では初の快挙です。

吉田 はい。記録にはトコトンこだわりますよ。『前人未到』って、いいじゃないですか!

――ロンドンでは「日本選手団の旗手に」という声も上がっていますが。

吉田 できるなら、やりたいですね。レスリングは大会の後半に行なわれるので、開会式に出るとなると日程的にキツイかもしれないけど、それでも旗手に選ばれるのはとても名誉なことですから。日本選手団の先頭に立って行進できたら、『チョー気持ちいい!』でしょうね! あれ、今日は北島さん、2連発出ちゃいましたね(笑)。

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