宇野昌磨インタビュー アイスショー『Ice Brave』の今後を語る ターニングポイントはいつだったのか (2ページ目)
【プロデューサーという立場】
――宇野さんは今回、プロデューサーという座長の立場になったわけで、リーダーシップのようなものが求められ、周りを引き立て、引き上げることも必要だったと思いますが、自分の良さを削っても、周りの良さを1.5倍くらいに引き上げ、それによってショー全体が華やぐ、という目論見もあったのでしょうか?
「いや、それはどうなんでしょうね。みんなのパフォーマンスも、自分のパフォーマンスも、どちらもよりよいものになるように、というのが大前提だったんで。たしかに第1弾のときは結構、みんなを評価するようなこともしていたんですよ。このスケーターはこういうのが得意、苦手で、このスケーターはこれがうまい、とか考えていたんです。だけど、第2弾のときは、そういうことを考える以上に、みんなの熱量を重要視し始めましたね。それは自分が、"熱量を重要視したい"と思ったんじゃなくて、単純に自分の中の熱量が高まって、みんなの熱量も高まって、"Ice Braveが楽しい"という感情がすごく出てきたんです。それは、最初のターニングポイントの質問にもつながっているかもしれません」
――メンバーの増減の話のところですね。
「初めはそういう目で見ていたんですけど、"このメンバーでやりたい、このメンバーをうまくしたい"って思うようになって。このショーをきっかけにうまくなって欲しいけど、このショーに囚われてほしくないとも思っていて、別に今も囚われてほしいとは思わないんですけど。僕が勝手に『これがIce Braveのメンバーだ』って脳内で固定しているんです」
――家族ですか?
「家族...はちょっと言い過ぎかもしれないです(笑)。だけど、チームメンバーがひとつになって...それが名だたる高校の一軍メンバー選抜ではなくても、それから見れば弱くても少数精鋭メンバーで甲子園に行きたい!っていうか...すいません、僕が今、『ダイヤのA』(野球漫画)のアニメを観ているから(笑)」
【プロフィール】
宇野昌磨 うの・しょうま/プロフィギュアスケーター。1997年12月17日、愛知県生まれ。主な成績は全日本選手権優勝6度、世界選手権連覇、2018年平昌五輪銀メダル、2022年北京五輪銅メダルなど。2024年に現役引退し、現在はアイスショー出演などプロスケーターとして活躍している。今年、2025年に初めてプロデュースしたアイスショー『Ice Brave』が映画化。7月31日より開催される、第3弾『Ice Brave -A TURNING SEASON-』が発表された。
著者プロフィール

小宮良之 (こみやよしゆき)
スポーツライター。1972年生まれ、横浜出身。大学卒業後にバルセロナに渡り、スポーツライターに。語学力を駆使して五輪、W杯を現地取材後、06年に帰国。著書は20冊以上で『導かれし者』(角川文庫)、『アンチ・ドロップアウト』(集英社)など。『ラストシュート 絆を忘れない』(角川文庫)で小説家デビューし、2020年12月には『氷上のフェニックス』(角川文庫)を刊行。パリ五輪ではバレーボールを中心に取材。
宇野昌磨『Ice Brave2』インタビューカット集
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