検索

ミラノオリンピックは日本フィギュアスケートの歴史的な転換点 過去最大級のサポート体制が史上最多メダル獲得につながった  (2ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Toshimi Oriyama

【坂本花織の引退は懸念材料】

 今後を考えれば、ペアの三浦・木原は北京五輪後に「4年後、そして8年後も考えている」と話していたが、どこまで競技を続けるか。また今大会ではフリーに進めなかった長岡柚奈・森口澄士が悔しさを糧にどこまで成長するか注目したい。

 一方で、男女シングルは心強い状況だ。男子は今大会に出場した鍵山と佐藤、三浦佳生の3人はジュニア時代から競り合ってきた関係性。彼らが切磋琢磨し、さらなる成長も望めるうえ、ジュニアからは「上の世代に勝ちたい」と強気な発言をしている中田璃士も参入してくる面白い展開になりそうだ。

 また、女子も銅メダル獲得の中井と、4位になった千葉百音も初の大舞台で自分の力を出しきった。そのふたりに加えて、トリプルアクセルと4回転トーループを武器にして、ジュニアで実績を積み上げてきた島田麻央がシニアへ上がってくるほか、下の世代にも有望なスケーターが多い。

 ただ、女子は坂本が今季限りで引退し、精神面を支えてきた大黒柱が不在になる。大きな舞台であればあるほど、彼女のような存在が若い選手たちに安心感を与え、実力を出しきる状況を生み出すものだ。次の坂本のような存在は誰になるのかも注目したい。

著者プロフィール

  • 折山淑美

    折山淑美 (おりやま・としみ)

    スポーツジャーナリスト。1953年、長野県生まれ。1992年のバルセロナ大会から五輪取材を始め、夏季・冬季ともに多数の大会をリポートしている。フィギュアスケート取材は1994年リレハンメル五輪からスタートし、2010年代はシニアデビュー後の羽生結弦の歩みを丹念に追う。

フォトギャラリーを見る

2 / 2

キーワード

このページのトップに戻る