坂本花織はGPファイナル逆転Vなるか? まさかの5位発進......「嫌な気持ちは置いて自分の演技を」 (3ページ目)
【切り替えて大逆転に挑む】
それだけに、1本目のジャンプの0点が悔やまれる。
「練習でもしないミスが出てしまいました」
彼女は言葉を紡いだが、精神的ショックは大きく、ミスの理由は導き出せていない様子だった。
「今シーズン、試合を通してあまり不安がなく、演技をすることができてきました。その気持ちを加速させるために、構成を変えてやってきたこともあって、今までのように不安要素はなかったんです。だから、(ミスに)自分でもびっくりしました」
気づかないうちに、重圧に苛まれていたのか。
「どうも、ファイナルはうまくいかないですね(前大会3位)。なんでかなって思っちゃうくらい。ファイナルに限ってなんでこんなことが起きるのか」
坂本は嘆くように言った。69.40点と5位に甘んじた。しかし、首位に躍り出た千葉百音は77.27点で、フリーで大逆転が起きても不思議ではない差だ。
「(日付が変わる)12時になったら切り替えます。失うものは何もないので、嫌な気持ちは今日に置いて。明日のフリーは、自分の演技ができるように頑張ります」
12月6日、フリー。坂本は2番手で滑る。女王には不慣れな滑走順だろうが、緊張や重圧から解き放たれたら、彼女は無敵だ。
著者プロフィール

小宮良之 (こみやよしゆき)
スポーツライター。1972年生まれ、横浜出身。大学卒業後にバルセロナに渡り、スポーツライターに。語学力を駆使して五輪、W杯を現地取材後、06年に帰国。著書は20冊以上で『導かれし者』(角川文庫)、『アンチ・ドロップアウト』(集英社)など。『ラストシュート 絆を忘れない』(角川文庫)で小説家デビューし、2020年12月には『氷上のフェニックス』(角川文庫)を刊行。パリ五輪ではバレーボールを中心に取材。
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