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紀平梨花のアイスダンサーとしての伸びしろは? コーチのケイトリン・ホワイエクが新カップル2組の可能性を語る

  • 山本夢子●取材・文 text by Yamamoto Yumeko
  • 能登 直●撮影 photo by Noto Sunao(a presto)

ケイトリン・ホワイエク コーチ インタビュー

 西日本選手権のアイスダンス予選会に出場した新カップル2組(紀平梨花・西山真瑚組、浦松千聖・田村篤彦組)のコーチとして、2022年北京五輪にアイスダンスのアメリカ代表として出場したケイトリン・ホワイエクがカナダから来日。2組の初めての大会出場をサポートする彼女に話を聞いた。

11月1〜2日の西日本選手権でアイスダンスデビューを果たした紀平梨花・西山真瑚組11月1〜2日の西日本選手権でアイスダンスデビューを果たした紀平梨花・西山真瑚組この記事に関連する写真を見る

【"りかしん"の成長ぶりにワクワク】

ーーまずアイスダンサーとして紀平梨花選手がどう成長してきたのか。あなたの目から見ていかがでしょうか。

ケイトリン・ホワイエク(以下同) 私にとってリカ(紀平梨花)の成長は驚くべきことです。彼女はまだ始めたばかりですが、本当に早く学んでいます。そして、世界中から集まったアイスダンサーと一緒にトレーニングする環境にいることは彼女にとって新しい経験になることでしょう。それが彼女の刺激になればと願っています。

 彼女はもともとフィギュアスケーターとしてすばらしい素質を持っています。技術が非常に優れていて、エッジワークも膝の使い方も完璧です。だから私が一番心配、というより興味を持っていたのは、パートナーとの連携をどう築いていくかでした。

 ですが、シンゴ(西山真瑚)と組んで滑る技術を、驚くほど短期間で習得した姿に感銘を受けました。アイスダンスは、シングル選手のようにひとりで滑るのとはまったく違うので。だから私はワクワクしているんです。ここからもっと時間をかければ、リカとシンゴはすばらしい可能性を秘めていると思います。

ーー今年2月にシングルを引退した浦松千聖選手もアイスダンスに初挑戦です。

 チサト(浦松千聖)はエネルギーの塊です。一緒に練習するのがとても楽しいスケーターですね。滑っている時の彼女のポジティブさは周囲を明るくしてくれますし、技術の習得速度もすごく早い。彼女とアツ(田村篤彦)は本当にいいコンビで、ふたりの間に深い友情があるのが伝わってきます。それがアツのスケート技術の向上にもいい影響を与えていると思います。

 チサトはとても機敏で、リフトやスピンをこなす能力に優れています。パートナーシップとエッジの質を向上させることが次のステップへの課題ですね。ふたりの成長がすごく楽しみです。

ーー両チームの個性や可能性をどう見ていますか?

 まだ模索中だと思います。どちらも結成したばかりなので、彼らの氷上での個性やキャラクターをもっと探究していきたいと思っています。リカもチサトもシングル出身なので、今もっとも力を入れていることはパートナーとの絆を深めることです。単にパートナーと滑るだけでなく、心を通わせて、ともに演技をすることを学んでいます。

 アイスダンスにおいてふたりが氷上で紡ぐ物語と絆はとても重要な要素だからです。各チームがそれぞれの方法でそれを引き出していけるように、私たちも模索している段階です。

 全体的に見て、チサトとアツにはとても軽やかで楽しいエネルギーがあると感じます。スケートにおいて成熟しているので「若々しい」とは言いたくないのですが、彼らの軽やかな演技には新鮮さがあります。その要素を引き出す方法を模索中です。また、先ほども述べたように、ふたりの友情はすばらしいものなので、その絆を演技に反映させ、表現することが重要です。

 リカとシンゴについては、ふたりとも長年トップレベルで活躍し、グランプリシリーズや世界選手権で戦うエリートスケーターとして経験を積んでいます。ですから、彼らのスケートにおける成熟度と芸術性を引き出すことを推進したいと考えています。それと同時に、お互いの関係性を発展させることにも取り組んでいます。

西日本選手権のため来日したケイトリン・ホワイエク(右)西日本選手権のため来日したケイトリン・ホワイエク(右)この記事に関連する写真を見る

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