宇野昌磨「思わせぶりな感じは違うかなと」現役引退前の葛藤を明かす (3ページ目)
【フィギュアスケーターはやっぱり表現者】
ーー昨年は現役選手としてのルフィでしたが、今年はプロスケーターとしてのルフィです。ひと味違うぞ、という部分はありますか?
うーん、どうだろう。もちろん去年の『ワンピース・オン・アイス』の時も現役のつもりでやっていなかったので、その点では変わらないですね。ほかのショーでは現役のプログラムをやったりジャンプをしっかり入れたりするんですけど、こんなに競技から離れたショーは初めてだったので。
ーー競技とは切り離されたものとして取り組んでいたのですね。
そうですね。今年もリハーサルをやっていて、フィギュアスケートは本当にすばらしいスポーツだと思うんです。スケーターは氷の上で滑ることにみんな突出していますが、表現者としてどこに突出しているかというとすごく難しい。
(滑るプログラムでは)いろんなジャンルができるからこそ、ダンス、バレエなどそれぞれの得意な分野があって。そして今回のキャラクターを演じるというのも、フィギュアスケーターにとっては不慣れな方がけっこう多い。
でも、やっぱり表現者なんだなって去年思ったんです。1カ月という短い稽古期間で『ワンピース・オン・アイス』をしっかりつくることができた。新しいアイスショーとして成り立たせることができたのは、みんな本当に表現者だし、やっぱりスケーターってすごいんだなと思いました。
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【プロフィール】
宇野昌磨 うの・しょうま
プロフィギュアスケーター。1997年12月17日、愛知県生まれ。現役時代には、全日本選手権優勝6度、世界選手権連覇、2018年平昌五輪銀メダル、2022年北京五輪銅メダルなど華々しい成績を残す。2024年に現役引退し、現在はアイスショー出演などプロスケーターとして活躍している。
著者プロフィール
山本夢子 (やまもと・ゆめこ)
スポーツライター。青森県八戸市出身。5歳からフィギュアスケートを習い始め、高校卒業まで選手として各大会に参加。その後、渡米し大学を卒業、就職。帰国後は、コピーライターとして広告制作に携わる。2005年からフリーランス。現在はライターとしてフィギュアスケートの専門誌を中心に執筆中。
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