宇野昌磨「思わせぶりな感じは違うかなと」現役引退前の葛藤を明かす (2ページ目)

  • 山本夢子●取材・文 text by Yamamoto Yumeko
  • 田中 亘●撮影 photo by Tanaka Wataru

【現役引退を決めた胸のうち】

ーー休養ではなく引退してプロスケーターになると決断したことも『ワンピース・オン・アイス』の経験が影響したのでしょうか?

 スケートは他のスポーツと比べても、競技から退いたあとも活躍する場があるというのはとても恵まれていることだなと思います。『ワンピース・オン・アイス』に出会っていなかったらたしかに......。

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ーーたくさんあるきっかけのひとつではある、と。

 この1〜2年は、現役での自分のスケートというものに悩み......までいく時もあれば、いかない時もある(笑)。そういう気持ちで。ただ、やめるという選択が自分のなかでなかなか決心できなかったんですが、スケートが競技の場だけではないことをあらためて感じられたので、休養ではなく引退としようと。

 それに休養と言ってしまうと期待させてしまうかなと思って。(現役)復帰することを。だから、僕の気持ち的にも引退のほうがしっくりくるというか、僕の今までの発言とかスケートに対する考え方からしても、思わせぶりな感じは違うかなと思いました。

ーー引退後の生活は今いかがですか?

 シーズンオフは現役の時もアイスショーは立て続けに出演していたんですが、今年が一番ショーは立て続けですね。スイス(のアイスショー)へ行ったり、『THE ICE』、『プリンスアイスワールド』などへの出演がずっと続きます。

 10月以降、オンシーズンにどうなるかが楽しみです。自分が現役だったら試合に出ていたけれども、現役じゃないからこそ時間が空いて、どんな仕事をするのか、何をするのかは自分自身すごく興味があります。

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