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本田真凜、全力演技で「恩返しをしたかった」語っていたスケーターとしての覚悟 (3ページ目)

  • 小宮良之●取材・文 text by Komiya Yoshiyuki
  • 能登 直●撮影 photo by Noto Sunao(a presto)

【フィギュアスケートしかない】

 2019年のインタビュー、筆者はひとつの質問を投げていた。

ーーあなたにとって、スケーターの覚悟とは?

 彼女は小さく笑って答えた。

「自分は小さい時から、ジュニアくらいまでは何も考えず、ただただ競技をしていました。(2018年の平昌)オリンピック選考会があって、一度スケートから離れたいと思ったこともあって。初めて、4、5日くらい(練習を)休みました。もうちょっと休む予定だったんですけど、(自然と)練習に向かっている自分がいて。自分にはスケートしかないってその時に感じたので。そこからは、つらいな、と思うことはあっても、やめよう、という気持ちにはならなくなりました。今は、スケートしかない、っていうのが大きいです」

 世間で何を言われても、彼女はスケートに対して真摯に向き合ってきた。スケートしかない、という覚悟だ。

「17歳(当時)はスケーターとしては若くはないです」

 彼女はそう言って、こう洩らしていた。

「逆算しながら、(自分のスケート人生を)考えています。残り少ない何年かの競技生活で、満足のできる演技を増やしていきたいので。(フィギュアスケートは)長く競技をできない分、将来できることも逆に多いと思いますが。今はやらないといけないことを考えて生活していくつもりです」

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