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三原舞依が「自分の人生を表している」プログラムで挑む世界フィギュア。「自分の底力を、マックスの演技を見せられるように」 (3ページ目)

  • 小宮良之●取材・文 text by Komiya Yoshiyuki
  • photo by Kyodo News

●研ぎ澄ませてきた"プログラムたち"

 今シーズンはグランプリ(GP)シリーズで連勝し、GPファイナルでも初優勝を遂げた。2022年末の全日本選手権ではキャリアハイとなる2位になった。

「6年前(全日本選手権3位)は、あまり覚えていなくて。今回、全日本のメダルを首にかけてもらって、ずっしり重くて。"ワッ"という感じでした」

 全日本後、彼女はそう語っていたが、その場の感触だけで完結していた。彼女は「今」を全身全霊で生きているのだ。

「過去のイメージは、あまり考えていなくて。今日の氷の上に立った感覚と、自分の体の滑りと調整するもので」

 2017年に出場した世界選手権との比較を問われた三原は、率直にそう答えていた。両手で持ったマイクを胸元で支えながら、こう続けている。

「正直、17歳で初めて(世界選手権に)出た時のことはあまり覚えなくて。あの時は、それなりに楽しかったはずなんですが......。

 17歳の時より、今はいろいろ経験もしてきているので、その経験をプログラムに込めながら表現したいです。自分の人生を表しているので、それを出しきることができるように」

 一瞬を大事にしているからこそ、その積み重ねである経験に生かされている。

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