安藤美姫が読み解く世界選手権女子シングルの傾向。基礎の美しさは不変 (4ページ目)

  • 山本夢子●取材・文 text by Yamamoto Yumeko

世界選手権女子の演技について語ってくれた安藤美姫さん photo by Noto Sunao(a presto)世界選手権女子の演技について語ってくれた安藤美姫さん photo by Noto Sunao(a presto) 今後、北京五輪に向けて大きなルール改正はないと思っています。新採点方式のベースは固まってきていて、最近は男子のフリーが4分になった以外は細かい変更に収まっています。

 そのうえで予想をするとしたら、ショートは2分50秒、フリーは4分のプログラムをトータルパッケージで評価がもらえる選手が上に行くのかなと思っています。

 坂本選手はジャンプに関しては不安がないくらいダイナミックで回転もクリーンなジャンプをするので、オフに入る春先をスケーティングやスピンの練習にあててもいいかもしれません。ジャンプに不安がある選手は、この時期に筋力トレーニングやフォームの矯正をするなど、自分のウィークポイントと向き合っていくことが力をつけるポイントになると思います。

 私自身はジャンプより表現力やスピンが弱い選手だったので、4月ごろはジャンプ以外のことに時間を使っていました。すべての選手がこの時期から自分と向き合って練習に取り組み、全日本選手権や北京五輪ですばらしい演技を出し切れるよう応援していきたいと思っています。

Profile
安藤美姫(あんどう・みき)
1987年12月18日生まれ。愛知県出身。
オリンピックには2006年トリノ大会、2010年バンクーバー大会に出場し、世界選手権では2回の優勝を飾るなど世界を舞台に活躍。2013年の引退後は、プロフィギュアスケーターとしてアイスショーに出演し、現在も振付師やテレビに出演するなど活躍の場を広げている。

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