羽生結弦が見せた五輪王者の意地。フィギュアスケートは人生そのもの (2ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • photo by JMPA/Noto Sunao

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 GPファイナルは連覇を達成した羽生だが、試練は続いた。年末の全日本選手権で3連覇を果たした直後に、それまで断続的に続いていた腹痛により検査入院すると、尿膜管遺残症(にょうまくかんいざんしょう)と診断されて手術をした。2週間の入院と、1カ月の安静療養が必要になった。さらに、翌年2月に練習を再開した直後にも右足首を捻挫。2週間休養を余儀なくされた。

 復帰後出場した3月の世界選手権で連覇は達成できなかったが2位。さらに4月からの国別対抗戦にも出場した。思わぬアクシデントに見舞われた波乱のシーズンをやり切ったのは、五輪王者の意地があったからこそだろう。

 世界選手権後の囲み取材で、羽生は試合に出続けた理由をこう話した。

「自分が現役のスケーターだからです。それ以外は何もないですね。そこには別に不思議な感覚はまったくなくて、僕は日本代表として選ばれたわけですし、戦わなくてはいけないという義務感のようなものもあります。だからケガをしてしまったのは、アクシデントもそうですが、自分の管理不足が少なからずある。反省すべき点があると思います」

 また、インタビュー時には、次のように語った。

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