中野友加里が語る女子4回転時代の技術。「次元が違うジャンプ」とは (4ページ目)
一方、紀平梨花選手は、教科書に載っているお手本のようなトリプルアクセルを跳びます。
一番すばらしいのは軌道。トリプルアクセルを跳ぼうとすると、「回らなきゃ、回らなきゃ」と、中に入ろうとする意識が働くのですが、彼女は回り込まず、真正面を向いて、跳び上がってから回転しています。それほど高さのあるジャンプではありませんが、幅を使って、スピードを落とすことなく、リズミカルに跳び上がります。軌道が美しく、空中の姿勢もすばらしいです。
紀平選手は4回転サルコウも正統的な跳び方をしています。きっと、成功すると見栄えのいいジャンプになります。もっと力がついてきたら、高さ、迫力も出てくるのではないかという気がします。
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