2020.03.23

中野友加里が語る女子4回転時代の
技術。「次元が違うジャンプ」とは

  • 辛仁夏●文 text by Synn Yinha
  • 中村博之●写真 photo by Nakamura Hiroyuki

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日本フィギュアスケート2019-2020総集編(9)

 女子選手としてトリプルアクセルを世界で3番目に成功させ、そのドーナツスピンは「世界一美しい」と言われた中野友加里さん。2010年に現役引退後はテレビ局に入社、社会人生活を送っていた。昨年、退社して再びフィギュアスケート界での活動を始めた。

 そんな彼女に、4回転時代を迎えたフィギュアスケート界のジャンプの技術について語ってもらった。まずは若手ロシア勢の台頭で激変した女子から――。

中野友加里 1985年8月25日、愛知県生まれ。現役時代の成績は2005年GPファイナル3位、2006年四大陸選手権2位、2008年世界選手権4位など 女子フィギュアはこの1シーズンで、技術的な部分ががらりと変わってしまいました。まさか女子でも4回転を跳ばないと勝てない時代になるとは思いませんでした。3回転を跳んだら次は3回転+3回転、その次がトリプルアクセルというのが、これまでの一般的なステップアップでしたが、それを飛び越えて、何種類もの4回転を跳ぶ選手が出てきました。

 ロシアの女子選手が台頭した一番の理由は、それがまさに「ロシア勢」だったことにあると思います。4回転を跳べば勝てるという考えが生まれ、ひとり成功すると、同じリンクで練習している選手は「私も跳べるかも」と思うようになります。身近にお手本となる選手がいることが大きいのです。新しい種類のジャンプを跳ぼうという欲も生まれます。