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【フィギュア】真央に続くか? 13歳の樋口新葉、世界の舞台へ (3ページ目)

  • 野口美恵●取材・文 text by Noguchi Yoshie
  • 能登 直●写真 photo by Noto Sunao

 一方、もう一人のノービス選手も活躍した。ノービス女王の12歳、中学1年生の青木祐奈(あおき・ゆな)が、ショートで60.37点をマークし3位発進となったのだ。フリーは「3回転ルッツ+3回転ループ」のループが回転不足になるなど小さなミスが重なり、総合163.68点で5位となった。

 羽生結弦を中学生時代に指導していた都築章一郎コーチに習っており、基礎に忠実なスケートをたたき込まれてきた。「3回転ルッツ+3回転ループ」という「3回転+3回転」の連続ジャンプのなかでも最も高得点の組み合わせを跳ぶことが出来て、ジャンプ能力はピカイチだ。

「憧れは羽生選手のジャンプ。同じ先生に習っているので跳び方も少し似ている部分があるので、イメージトレーニングしています。夏休みにはトリプルアクセルと4回転サルコウを練習し、アクセルが良い感じになってきました」という。荒川静香のトリノ五輪での活躍を見て5歳からスケートを始めて、ここ数年で大成長を遂げた。

「このままの勢いで成長し続けて、18年の平昌五輪では金メダルを狙いたい」と意欲を燃やした。

 6位になった松田悠良(まつだ・ゆら/16歳)は表現力と美しさで、他と一線を画す演技を見せた。今年4月、浅田真央と同じ中京大中京高校に入学し、コーチを長久保祐から山田満知子へ変更。氷に吸い付くようなしっとりとした滑りが新たな持ち味として加わり、色気と美しさのある選手へと成長しつつある。ショートは美しいピアノ曲を、艶やかに演じて5位。フリーはノリの良いボーカル曲で軽快なステップを踏み、見事に2曲を演じ分けた。

「中学まではジャンプのフォームなどをたくさん教えていただいて、とても感謝しています。今は振付の樋口美穂子先生がいつも踊って下さるので、それを見ながら一生懸命演技力を吸収しています。表現面が変わってきたと感じています」といい、今後が楽しみな選手へと成長した。

 昨季同大会で2位に輝いた15歳の三原舞依(みはら・まい)は、「3回転+3回転」の後半が回転不足となるミスがあり、ショート6位、総合7位となった。フットワークのキレ味は昨年よりも成長し、ステップを見せ場にした大人びた表現力が冴えた。「ステップはレベル4になるように振付をしてもらい滑り込んできました。夏にスケーティングを重点的にやってきた成果だと思います」とほほえんだ。

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