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【プロレス】学生プロレスから新日本のトップへ ボディメイクの棚橋弘至とスイーツ真壁刀義が歩んだ異端の王道 (4ページ目)

  • 井上崇宏●取材・文
  • 市川光治(光スタジオ)●構成

【トップの景色はトップにしか見えない】

── 棚橋選手は来年の1月4日で現役を引退して社長業に専念することになるわけですけど、真壁さんはプロレスラーのキャリアの終え方についてはどういう考えを持っていますか?

真壁 プロレスの現場のことって、プロモーションとかも含め、プロレスラーが一番知っている。ここはどういう表現をしたらいいのか全部わかってる。オレはあと数年後には引退すると思うから、「じゃあ、引退後は何をしようかな」って考えた時に「オレをここまで育ててくれた新日本に恩返しだろうな」とは思うよ。

 それで現場に入るのか、たとえばかつての小鉄さんみたいなコーチという役職に就かせてもらうのか、それとも新日本のオフィスに入って営業をやるのか......とか。オレの理想として言うと、棚橋が社長でいるなら、矢野(通)が棚橋の側近として付いてやればいいと思うんだよ。そこでオレは何をやるかといったら、営業が一番ありがたいんだよね。だって、誰よりも世間に顔が売れてるわけだから。

── 自分がやるなら、知名度を生かした営業職だと?

真壁 自分自身がどう生きるかというよりも、新日本プロレスにどれだけ恩を返せるかだね。それで新日本には、この先もオレみたいなクソ野郎をどんどん育ててくれたら一番ありがたいなと思ってる。さっき言ったみたいに、いいも悪いもふつうの生活ができなかった奴らの集まりなんだから、それを逆手に取りながら理想のプロレスラー像と同時に、人間としても構築することができていけたら一番ありがたい。「新日本プロレス・人間教育セミナー」みたいな。たぶん、そうなっていくんじゃないかとオレは思うんだよな。各自それぞれの持ち場で得意なことをやっていくというね。

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