棚橋弘至は東京ドームの2Daysに自信 オカダ・カズチカが抜けても、新世代がファンと「エネルギーを交換し合う」 (4ページ目)
――中邑選手はWWEで活躍していますが、お会いする機会はあるんですか?
「一度、一緒に食事をしましたね。確か、サンフランシスコ大会の時だったと思います。ちょうど近くでWWEの大会があって、中邑から『飯でもどうですか?』と連絡をもらって。
スター感があって、これは『Shinsuke Nakamuraだ』と。オーラが違いましたよ。めちゃくちゃ忙しいようで、『週に1日しか家に帰れない』と言っていました。アメリカ全土を飛行機で行き来していますし、世界中を移動していますからね」
――棚橋さん自身も、アメリカのリングに行きたいと思った時期はありましたか?
「ありました。2004年か2005年くらい。新日本の低迷期です。それでも残ったのは、新日本が好きだったから。『俺しかいねぇな』と思っていましたし」
【「プロレス会場はパワースポット」】
――話を戻しますが、1・4、1・5東京ドーム大会、特に注目の選手を挙げるなら?
「今、最もエネルギッシュで、よくも悪くも手がつけられないのがゲイブ・キッド。あとは、令和闘魂三銃士のなかで最年長の辻。彼はアメリカンフットボールでクォーターバックをやっていたんですが、運動能力、プロレスの技術も申し分ないです。表情にも動きにも余裕がある。
あとは、何かきっかけを掴んだらもうひと化けする予感はあります。ただ、そのきっかけが何かは僕にもわからないし、おそらく本人もわかっていない。ファンが作るものでもあります」
――ちなみに、棚橋さんにとって転換点となった試合は?
「2009年1月4日、東京ドーム大会の武藤敬司さんとの試合(IWGPヘビー級選手権)ですかね」
――武藤さんに初勝利した試合ですね。
「あの試合で"時代のバトン"を渡された気がしました。武藤さんはその後も、シャイニング・ウィザードでもうひとつ"山"を作るわけですけど。僕が受け取ったバトンはオカダや内藤たちに渡したので、それがどう受け継がれていくのかを観てほしいです。
プロレスは、その日の試合だけでも十分に楽しめますが、長く観ると、選手たちの人生そのものを感じられると思います。生涯を見届けるような感覚ですね。人生、いい時もあれば悪い時もあります。試合で勝つときもあれば、負ける時もある。自分の人生に置き換えて観てもらえたらと思います」
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