長州力から「お前にトップ記事をやるよ」元東スポの柴田惣一が語るレスラーの結婚スクープ裏話 (3ページ目)

  • 大楽聡詞●取材・文 text by Dairaku Satoshi

【高田延彦、向井亜紀の結婚もスクープ】

――先月、高田延彦さんが心臓手術をしたことをインスタグラムで報告しました。そういえば、高田さんと向井亜紀さんの結婚のスクープ記事を書いたのも柴田さんですね。

柴田:そうです。ふたりのことは結婚前から噂になっていましたね。当時、向井さんは大手芸能事務所に所属していました。結婚が決まった時、記事を高田サイドと向井サイドのどちらから出すのか、いろいろとあったようですよ。最後は男のなかの男として、高田側が出すことになった。それで僕に相談がきて、記事を担当することになったんです。ただ、ツーショット写真は撮らせてくれませんでした。「結婚前はダメだ」と(苦笑)。

――今はSNSなどで発表することも多いですが、当時は有名人同士の結婚発表は難しかったんですね。

柴田:とくに芸能人の結婚の記事は難しかったです。この件に関しては、東スポで記事を出すことを高田から聞いた向井さんが、事務所を説得してくれたんじゃないかな。

 高田は1981年デビューで、僕が東スポに入社したのが1982年。身体能力が高くてカッコよくてガッツもある。早くから将来を期待されていたし、僕も「スター候補生とは彼のことか」と思いましたよ。ファンの人たちからも「ノブちゃん」と呼ばれて人気があったし、素直で一生懸命なところも好印象で、みんなにかわいがられていましたね。ある先輩レスラーの娘さんは、「大きくなったらノブちゃんのお嫁さんになる」と言っていました。

 彼がプロレスを離れてからは疎遠になってしまいましたけど、たまたま格闘技イベントの記者会見の会場で顔を合わせたことがあって。新日本時代に、猪木さんの付き人をしていた頃のままでしたね。お互い、若い頃の気持ちに戻りますよ。

――柴田さんはUWFの取材も担当していたのですか?

柴田:僕は第1次UWFも担当していて、彼らが一番苦しかった時代を追っかけていました。だから選手同士ではないですが、同じ時代をともに過ごした"同志"のように感じるんです。

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