長州力から「お前にトップ記事をやるよ」元東スポの柴田惣一が語るレスラーの結婚スクープ裏話 (2ページ目)
――イベントの打ち上げで健介さんがひと目ぼれした、という話もありますが、最初から急接近していたんですね。
柴田:そのイベントのあとも、ほかの選手や関係者に探りも入れて、ふたりの様子には注目していました。男女トップレスラーの恋愛ですから、そりゃあ記事にしたかったですよ。ほかに先を越されたら始末書ものですし。
ただ、東京スポーツと新日本プロレスの関係上、"書き逃げ"はできない。記事にするべきかどうか悩んでいたら、長州力さんが「柴田、お前にトップ記事やるよ。今度、健介と北斗が結婚するから書け!」と背中を押してくれたんです。
その頃、長州さんはみんなの前で「柴田、プロレス媒体は東スポだけあればいいよな!」と、本気なのか冗談なのかわからないことをよく言っていたんです。コソッと話してくれればいいのに、ほかのメディアがいるところでもそんなことを言ってくるので......。それが、健介と北斗の結婚スクープの後押しにつながったのかもしれませんが、どう返事していいか困ったこともありましたね(笑)。
――"革命戦士"としてリング上で闘う姿しか知らない身からすると、当時の長州さんにそういった一面があったのは意外です。
柴田:基本はシビアな話しかしませんでした。「今年のG1は誰が調子よさそうだ?」とか、ほとんどがプロレスの話題。だから、ふたりの結婚のことを長州さんから聞いたのは驚きましたけど、嬉しかったですね。
――その柴田さんがスクープした記事を、北斗さんは駅の売店で発見。当時、健介さんとの結婚を全女に話していなかったため、数日"雲隠れ"したそうですね。
柴田:売店に新聞がうず高く積まれるのを「タケノコ」と言うんですが、買わなくても見出しの一部が見えるようになっていますよね。北斗はそれを見たんでしょうけど、全女に話していなかったとは......。ちょっと悪いことをしたな。でも、あの記事がきっかけで結婚の話が一気に進んだと思うんですが......違うかもしれませんね(苦笑)。今はお孫さんも誕生したし、まさに"おしどり夫婦"。ふたりを見るたびに、こちらもハッピーになれますよ。
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