「新幹線プロレス」の次は、渋谷のスクランブル交差点!? 高木三四郎が明かす実現までの裏側「動画や画像でのプレゼンから始めた」 (4ページ目)
――対戦相手は、鈴木みのるさん。「さすが"プロレス王"だなあ」という、見事な闘いでした。
「鈴木みのるさんじゃなければ成立しなかったと思います。やっぱり技量が出るんですよ。普通の6m四方のリングで表現するのは当たり前ですけど、あんな狭い空間で表現できるものと言ったら、技も制限されるので、パフォーマンス能力もそうだし、技量がないとできない。それと、東京ドームの路上プロレスがものすごく海外で話題になったので、新幹線で鈴木さんとやれば間違いなく海外に伝わるだろうなと。鈴木さんしかいなかったですね」
――鈴木さんはオファーを快く受けてくれましたか?
「ふたつ返事でしたね。『そんなことできんの、ホントに?』と驚いていましたが、『こんな楽しいことねーだろ』と言ってくれました。僕と鈴木さんのシングルマッチではあるんですけど、いろんな人たちが乱入してくるっていう、路上プロレスのひとつのスタイルを作れたのが大きかったと思います。東京ドームの時は天龍源一郎さん、アジャコングさん、里村明衣子さんとかに出てもらって、今回は小橋建太さん、秋山準さん、男色ディーノなどが盛り上げてくれました」
【路上プロレスは渋谷のスクランブル交差点でも成立する】
――新幹線プロレスを通して、実現したかったこととは?
「一番言いたかったのは、『新幹線の中でもプロレスは成立する』ということなんです。新幹線の狭い空間でも、エンターテイメントとしてのプロレスはちゃんと成立するということを証明したかった。プロレスの魅力をもっともっと世間に届けたいという中で、必ずしもリングでやる必要性はないと常々思っていて。当然、リングでやるのはマストなんですけど、リングを使わなくても『こういう見せ方があるんだよ』というのを証明したかったんです」
――「アントニオ猪木vsモハメド・アリ戦」に通ずるというお話も。
「当時、ボクシングの世界チャンピオンだったモハメド・アリとプロレスで闘うのって、ものすごくハードルの高いことだったと思うんですよね。今回の新幹線プロレスもルールのがんじがらめが多くて、ものすごくハードルが高かった。アントニオ猪木さんと自分を比べるのは失礼だと思うんですけど、でもやっぱりプロレスを世間に伝えるという部分と、どんな困難なことでもやり遂げるということにおいて、猪木vsアリ戦と共通するものはあったのかなと思います。世界中に届けられたという点においても」
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