五輪メダリスト並木月海が明かす那須川天心との秘話。「幼馴染みすぎて、有名人とは思えない」 (2ページ目)

  • 石塚隆●文 text by Ishizuka Takashi
  • photo by Kai Keijiro

── いや、十分しゃべれてますよ(笑)。その後、並木選手は中学生の時にボクシングに転向するわけですが、競技が変わっても那須川選手との交流はあったのですか?

「とくに高校時代は天心のジムによく通って一緒にスパーリングをしていました。アマチュアボクシングは試合が少ないので、天心とのトレーニングは、自分のプラスになりましたし、すごくいい刺激になりましたね」

── その頃は格闘技界で那須川選手の知名度が上がっていった時期ですね。スターになりかけている那須川選手をどんな思いで見ていたのですか。

「いや、とくに(笑)。本当、幼馴染みすぎて、有名人とは思えないというか......。テレビとかで見かけても普通に『あ、また出てるわ』みたいな感覚だったんですよ。ただ、同じ格闘技をやる人間として、天心がこの業界を盛り上げようとしているのはすごくわかったし、私も負けてられないなって思わせてくれる存在だったことは間違いありません。とはいえ、『小さい時から変わらないなあ』と思っていつも見てましたけど(笑)」

武尊との一戦は...楽しんでほしい

── そんな那須川選手が6月19日に開催される『THE MATCH』で武尊選手と対戦します。もちろん那須川選手を応援すると思いますが、どんな戦いをしてほしいですか。

「うーん、別にKO勝ちしてもらいたいとかは思わないんです。私自身、競技をやっているからこその感覚なのかもしれませんが、まずは楽しんでほしいなっていうのが本心です。すみません、つまらなくて(笑)」

── いやいや、よく知る人間だからこそのリアルだと思います。プライベートで食事とかする時に「武尊選手と戦いたい」みたいな話とかは出ていたんでしょうか?

「そういう話も軽くはするんですけど、お互い『格闘技の話はちょっとおいといて』みたいな感じなんですよ。だから共通の知り合いの話題とか、本当に他愛のない話ばかりなんです」

── そんな身近な人間が東京ドームの試合でメインを張るわけですから、何だかすごい話ですよね。

「それはホント、素直にすごいと思います。なかなかそこまで世間に注目を浴びるってことはないじゃないですか。だから刺激を受けるんですよね」

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