「他に言うことないの?」。初勝利で大興奮の三浦孝太に父・知良がかけたまさかの言葉 (2ページ目)

  • 池田鉄平●取材・文 text by Ikeda Teppei

【相手が中腰になり「来た!」】

次回は「打撃でもいいところを見せたい」と意気込む photo by Tanaka Wataru次回は「打撃でもいいところを見せたい」と意気込む photo by Tanaka Wataru――対戦相手のYUSHI選手対策もしていたと思いますが、試合はイメージどおりにできましたか?

「YUSHI選手は開始のゴングと同時に飛びかかってきましたが、それは想定内でした。ボクシングの出稽古をしているトレーナーさんからも『相手は、最初に絶対走ってくる』と言われていて、最後まで飛びかかってきた相手をかわす練習をしていたんです。そのイメージどおりになったことでリラックスでき、セコンドの声もしっかり聞きながら、平常心で戦えました」

――途中で相手が上になった状態でギロチンチョークにいき、決まりそうで決まらない時間が長かったですが、焦りはなかったですか?

「僕としては寝技には持ち込みたくなかったんですが、ギロチンチョークは得意だったので、相手が突っ込んできたら絶対にやってやろうと思っていました。すごく力がいるので長く続けているうちに離したくなったんですが、それで上から殴られるのも嫌だった。だから離す前に『すぐ三角締めにいかなきゃ』と思い、それも決まらなさそうだったので『腕十字にいこうかな』と、相手の反応を見ながら次の技を考えていきました」

――最後は中腰になった相手に、兄・獠太さんとの週1のフットサルでもイメージしていたという"サッカーボールキック"が炸裂しましたね。

「まさに『来た!』という感じでした。あんな格好のシチュエーションが訪れるとは思っていなかったので、『マジか』と思いながら蹴りましたね。でも、動画を見返すと顔にきちんと当たっていなくて、そのあとの右ストレートで決まったようにも見えたので、次までにしっかり当てられるようにしないといけない。格闘技に限らず、ワンチャンスをモノにできないと勝ち続けることはできないと思うので。いろいろ自分の欠点も見えてきましたし、これから改善していきたいです」

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