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プロデビュー時の「色物扱い」から12連勝。無敗の女王・ぱんちゃん璃奈が考える「女子キック不要」の批判を覆すために必要なこと (3ページ目)

  • 篠崎貴浩●取材・文 text by Shinozaki Takahiro
  • 撮影●田中亘 photo by Tanaka Wataru

女子キックボクシング界全体のためにも、「倒す」ことに強いこだわりを持つ女子キックボクシング界全体のためにも、「倒す」ことに強いこだわりを持つこの記事に関連する写真を見る 1990年代から2000年代にかけて、日本は、「PRIDE」、「K-1」が隆盛を極め、空前の格闘技ブームに沸いた。当時、女子の格闘技"ジョシカク"は皆無だったが、時を経て格闘技界も変化した。

 現在、総合格闘技では「DEEP JEWELS」、キックボクシングでは「RISE GIRLS POWER」など、女子だけの興行もレギュラーで行なわれている。「RIZIN」でも女子の総合が当たり前に組み込まれ、メインを飾ることもままある。新たなコンセプト「RIZIN TRIGGER」でも女子キックが1試合組まれ、今後も行なわれる可能性は十分。ぱんちゃん選手がその第一歩を記したことは間違いない。

――念願のRIZINのリングに上がってみていかがでしたか?

「これからも、何度でもリングに上がりたいと思いました。最初は『緊張するかな』とも思ったんですけど、『こんなにも大きな会場で試合ができるんだ』と楽しかった。逆に、お客さんが近い分、後楽園ホールなどでの試合のほうが緊張しますね」

――シンプルに楽しかった?

「花道を含めて、これまでとは楽しさの質が違いました。ファンの皆さんが応援してくれたり、一緒に楽しんでくれたりする花道も見せ場のひとつですが、入場曲(『ドラゴンボールGT』の主題歌のDAN DAN 心魅かれてく/FIELD OF VIEW)が2番までかかったのは初めて。それだけ大きな会場でできていることを感じて、『私、変わったなぁ』と。プロデビューから2年ちょっとで、そこに辿り着いた感動が大きかったです。プロになることは夢でしたが、1勝できるとも思っていなかったですから。自分のことを『すごいな』とも思いますし、諦めないでよかったです」

――YouTube「ぱんチャンネル」から女子キックボクシングに興味を持つ人も多いのでは?

「そうですね。私のファンだけじゃなくて、キックボクシングや格闘技を知らない方も見にきてくれます。興味を持ってくれる"入口"として、テーマを絞らずにYouTubeなどでいろんなことをやってきたことがよかったのかなと思います。そういう場面では、自分が楽しんでる姿を見てもらってファンになってくれたらと思っているので、遊びじゃないけど、"遊び感覚"でやっています(笑)」

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