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ギャップが受けてSNSで大バズり。
世志琥の女子プロレスラー人生 (4ページ目)

  • 大楽聡詞●文 text by Dairaku Satoshi
  • 田中亘●撮影 photo by Tanaka Wataru

――2017年には、韓国の総合格闘技団体「ROAD FC」に参戦し、年間最優秀新人賞にも輝きました。なぜ総合格闘技に挑戦したのですか?

「単純に『プロレスラーが一番強い』ということを証明するために出場しました。高橋さんもミャンマーの『ラウェイ』という格闘技の大会に出ていましたが、SEAdLINNNGは『海(Sea)を越えていく』というコンセプトでもあるので。

 今後は出場する予定はありませんが、お話があればいつでも行きます。初めて『ROAD FC』に出る時も試合直前にオファーが来ましたが、日頃からキックやパンチ、寝技など総合格闘技の練習もしているので、すぐにでも戦えます」

――ここ数年は、日本人レスラーが海外に挑戦する機会が増えました。世志琥選手も海外進出に興味はありますか?

「まったくないですね。海外に行くことが『すごい』と思われることもありますけど、私は日本の女子プロレスが一番だと思っているので」

――では、今後の日本のリングで戦ってみたい相手はいますか?

「......岩谷ですかね」

――かつて所属したスターダムの岩谷麻優選手ですか?

「そうです。王座を4度防衛して、スターダムのトップとして戦っている岩谷が、本物なのかが気になっているんですよ。実力なのか、周りの選手が海外移籍などで抜けて、あのポジションにいるだけなのか。戦ったらわかるでしょう」

――プロレスファンがざわつきそうですね。今の世志琥選手は団体のシングル王者でもあり、SNSなどでの発信力も業界屈指だと思います。今後の試合、プロレス界全体をこうしていきたい、という思いなどはありますか?

「女子プロレスをもっとたくさんの人の目に触れさせたいです。見てもらえれば、女子プロレスのすごさや魅力に気づいてくれる人も多いと思っています。かつての私がそうだったように。そのために、これからもプロレスのリング上だけでなくあらゆる挑戦を続けて、自分の信じた道を突き進みます」

(後編につづく)

【世志琥(よしこ)プロフィール】
1993年7月26日東京都生まれ。2011年1月に女子プロレスラーデビュー。2016年2月、SEAdLINNNG(シードリング)に入団。初代・第5代のタッグ王者で、2020年7月にはシングル王者に。団体と女子プロレス界を牽引するトップレスラーとして活躍中。
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