2016.04.16

吉田沙保里のライバル、村田夏南子が「RIZIN」で総合格闘技参戦 

  • 布施鋼治●文 text by Fuse Koji  保高幸子●写真 photo by Hotaka Sachiko

 女子レスリングのエキスパートがMMA(総合格闘技)に挑戦する。今春、日本大学を卒業したばかりの村田夏南子(かなこ)だ。2012年の全日本選手権優勝を筆頭にレスラーとしての実績は数知れず。中でも村田の名前を一躍世に広めたのは”女王”吉田沙保里を2度にわたって追い詰めたことだろう。

打撃も上達。4月17日、総合格闘技デビュー戦を迎える村田夏南子

 2011年12月の全日本選手権の決勝で、村田は吉田と激突。第1ピリオドに片足タックルからバックを取って2ポイントを奪った。最終的に吉田は逆転勝ちを収めたが、女王としてのプライドを踏みにじられたのだろう、試合後、吉田は「決勝でああいう試合をして、情けなくて言葉がないですね」と肩を落とした。

 その1年半後の全日本選抜選手権で、またも両者は決勝で顔を合わせ、ラスト13秒まで村田が試合をリードする流れで大観衆を沸かせた。北京オリンピックで金メダルを獲得して以降、ここまで女王を追い込んだ日本人レスラーを筆者は知らない。もっとも、どんなに追い込もうと、どんなに我々の記憶に残る試合をしようと、村田が吉田戦を見返すことはない。

「負けは負け。追い込んだくらいで、なんなのかなと思いました。試合直後は『ああすれば』『こうすれば』と考えましたけどね」