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【柔道】復活優勝の浅見八瑠奈。苦悩の1年を支えた言葉とは? (3ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi 中村博之●撮影 photo by Nakamura Hiroyuki

「以前は『練習はやるに越したことはない』と思って自分を追い込んでいたが、今は痛いところがあれば休むようになった。これからは自分の体と相談しながらやらなければいけないと思う」

 今はまだ、2016年のリオデジャネイロ五輪を考える余裕もなく、「世界選手権のことで精一杯」と言う浅見は、今回の勝利で次への一歩を踏み出した。

 一方、中村美里が休養中の52㎏級では、浅見のチームメイトの橋本優貴が優勝。昨年のグランドスラム・東京大会と今年のグランドスラム・パリ大会で優勝した実力を見せつけた。決勝では、10年世界選手権優勝の西田優香を相手に、巴投げで崩してから横四方固めに入っての一本勝ちで、文句無しの代表入りを果たした。

 52㎏級も世界選手権代表はひとりだが、橋本は安定感のある柔道をするだけに、初出場でも確実に結果を出す可能性は大きい。

 またロンドン五輪金メダリストの松本薫がケガで欠場した57㎏級では、1回戦で敗退した山本杏(国士舘大)が、今年のグランドスラム・パリ大会2位などの実績を評価されて代表になった。

 浅見を筆頭に、女子軽量級の健闘が、今の柔道界の悪い流れを変えるひとつのきっかけになってほしいものだ。

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