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【女子バレー】岡山シーガルズ・城戸うらんの最後の春高は「感傷に浸る暇がなかった」 SVリーグでは外国人選手の高い壁と戦う

  • 小宮良之●取材・文 text by Yoshiyuki Komiya

『ハイキュー‼』×SVリーグ コラボ連載vol.2(30)

岡山シーガルズ 城戸うらん 前編

 岡山シーガルズの城戸うらん(写真/SVリーグ) 岡山シーガルズの城戸うらん(写真/SVリーグ)この記事に関連する写真を見る

【弟3人もバレーの道へ】

 岡山シーガルズの城戸うらん(24歳)は、弾む声で言った。

「今年は吹っきれてやれました。昨シーズンは、『あまりバレーが好きじゃない』と思う時期があったんですが、今年はいろいろと考えず、『しっかりバレーに向き合ってみよう』と。それで、小学校の頃の純粋な感じに戻れて、楽しくやれた気がします」

 高校女子バレーボールの名門、大阪国際滝井高校を卒業後、城戸は2020年に岡山に入団した。以来、アウトサイドヒッターとしてトップリーグで生き残っているが、身長167cmというサイズで、それは簡単ではない。

「決めきれるトスがきた時にしっかり決められるように。チャンスはたくさんあるわけじゃないので」

 城戸は気丈に言った。その一撃にかける。"一か八か "でチャンスを勝ち取ってきた人生だ。

「弟たちとはプレーの話はあまりしないですけど、『サーブカット、ミスしてたな』とかメッセージが送られてきたり、ちょこちょこ痛いところをついてきますね」

 城戸は4人きょうだいの一番上で、ほかの3人はすべて弟。姉のあとを追うように全員がバレーをやり、全国大会でも活躍している。姉の挑戦する精神は、弟たちの指南になっているはずだ。

 城戸はバレー選手として、体格に恵まれたわけではない。中学時代は膝の前十字靭帯断裂の大ケガを負っている。大阪国際滝井高校では、高校2年まで春高バレー出場を逃して悔しい思いをした。それでも、心は折れなかった。Vリーグ入りは厳しい状況だったが、"当たって砕けろ"で相談すると、道が開かれていた。

 あるいは、燃え尽きなかったことが、彼女のバレー人生の可能性を広げたのかもしれない。

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著者プロフィール

  • 小宮良之

    小宮良之 (こみやよしゆき)

    スポーツライター。1972年生まれ、横浜出身。大学卒業後にバルセロナに渡り、スポーツライターに。語学力を駆使して五輪、W杯を現地取材後、06年に帰国。著書は20冊以上で『導かれし者』(角川文庫)、『アンチ・ドロップアウト』(集英社)など。『ラストシュート 絆を忘れない』(角川文庫)で小説家デビューし、2020年12月には『氷上のフェニックス』(角川文庫)を刊行。パリ五輪ではバレーボールを中心に取材。

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