【男子バレー】関田誠大「やれることをやるだけ」でも、髙橋藍が絶賛するそのパス回しとは (3ページ目)
関田はひとりひとりの特徴を、相手に応じて生かしている。四方に向け、タイミングや高さを調整したトスを上げる。ほとんど同じ姿勢で、ポーカーフェイスでやってのけるから、敵には読めない。味方にだけわかる"周波数"だ。
「今日は(小野寺)太志選手をより使っていたので、面白い試合になりました」
オリビエHCがそう振り返ったように、サイドだけでなく、ミドルのクイックからバックアタックまで、そのトスの多様さが攻撃の厚みにつながっていた。
「関田選手は世界最高のセッターのひとりです。(昨シーズン終了後の)手術後の症状もあったので、チーム全体でのコネクションを作るのが遅れました。しかし、彼はチームを回すことができる。これからどんどん、来週、来月とよくなるでしょう」
オリビエHCはそう断言した。瞠目すべきは、関田が昨シーズン終了後に手術し、新チームに加わってまだわずか数試合という点だろう。
「今日は競った場面もあったんですけど、それぞれがサーブでしっかりブレイクを取れてよかったです。自分はふだんと同じく、やれることをやるだけ。相手によって、トス回しは変えながら」
関田はこともなげに言う。フラットな性格だからこそ、敵味方に適応し、最適解を弾き出せる。そんな境地に入ったセッターはほとんどいない。
関田という新たな司令塔を軸に、これで5連勝のサントリーは完全無欠の王者に化けるか。
著者プロフィール

小宮良之 (こみやよしゆき)
スポーツライター。1972年生まれ、横浜出身。大学卒業後にバルセロナに渡り、スポーツライターに。語学力を駆使して五輪、W杯を現地取材後、06年に帰国。著書は20冊以上で『導かれし者』(角川文庫)、『アンチ・ドロップアウト』(集英社)など。『ラストシュート 絆を忘れない』(角川文庫)で小説家デビューし、2020年12月には『氷上のフェニックス』(角川文庫)を刊行。パリ五輪ではバレーボールを中心に取材。
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