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【男子バレー】関田誠大「やれることをやるだけ」でも、髙橋藍が絶賛するそのパス回しとは (2ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki

【たった数試合で"世界"を構築】

 今シーズン開幕カードの大阪ブルテオン戦。2試合目で勝利を飾ってPOM(ゲームMVP)に輝いた関田はこの時、淡々と手応えを語っていた。

「(髙橋藍とのコンビは日本代表と)同じです。全然、練習しなくてもいけると思います。小野寺(太志)選手もそうだし、代表でやっている選手が多いんで、そこは慣れているし、"こんな感じだろ"って。これからレベルアップしていければな、と思います」

 彼には描いている"世界"があって、飄々としていた。そのなかで唯一、わずかに感情が揺れた質問があった。

――いろいろな選手を使うなかでも、今日は"最後は(ドミトリー・)ムセルスキー"というところもあったように見えましたが?

「いや、そうっすね。勝ちにいったのはあるんですけど......自分のなかでいろいろなバレーができれば、と思っているので、そこは今後の課題になると思います」

"世界"の中心で全員を動かすようなトス回しが関田の真骨頂で、ひとりに頼るスタイルではない。たとえSVリーグ屈指のスパイカーであるムセルスキーという武器があっても、だ。その点、理想とするコンビには少し時間がかかると思われていたのだが、たった数試合で"世界"を構築していた。

「(関田と組むと)毎回、自分も調子を上げていきやすいし、それは全選手が感じているはずで、本当にうまいな、と思います」

 そう語ったのは、昨シーズンのチャンピオンシップMVPに輝いた髙橋で、2セット、4セット目の終盤は無双だった。さすが"勝負の天才"という火のつき方を見せ、関田とのコンビも溶けるように合っていた。

「(自在にスパイカーを操れるのが)関田選手の特徴と思っているんですが、相手ブロッカーも絞りきれない。データ的にも(トスの)偏りがないので。一緒にプレーしていて、ほしいなと思うタイミングでトスが上がってきますね」

 一方、関田は簡潔に振り返っていた。

「(髙橋を波に)乗せていきたいなって思っていました」

 まさに、そのとおりの演出になったということか。

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