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日本男子バレーの主将・石川祐希が語る、国際大会で「ベスト4」を目指す理由 「それがロス五輪でのメダル獲得という目標につながる」 (2ページ目)

  • 柄谷雅紀●取材・文 text by karaya masaki

【五輪のメダルをつかむための、世界選手権での目標】

――今季、代表として最重要となるのは、やはり世界選手権だと思います。どのような目標を設定していますか?

「コンスタントに世界のベスト4に足を運べるチームになりたいと思っているので、ベスト4を目標にしたいですね。これまでいろいろな大会を戦ってきて、そこに行くことは大変なことだと感じています。

 ベスト4になってからのその先、決勝に進むことや優勝することは、またワンステップ、ハードルが上がることです。そのハードルを越えるためにも、まずは常にベスト4にいるチームになりたい。世界選手権はグループステージからカナダやトルコといった力のあるチームと戦うことになりますし、まったく油断はできません」

――日本が入っているグループG(日本、カナダ、トルコ、リビア)を1位通過すれば、決勝トーナメント1回戦でオランダ、準々決勝でポーランドと対戦する可能性が高そうです。

「そうですね。その通りになれば、ポーランドとの戦いがひとつのヤマ場になるでしょう。他の大会でも、ポーランドのように力があるチームとは絶対にベスト4をかけて戦うことになります。そこで勝ってベスト4に入れるかどうか。今年だけじゃなく来年以降も、そういった経験がどれだけできるか、そこで勝つ経験をどれだけ積めるかが、今後の日本代表チームにとって大事になってくる。それがロサンゼルス五輪でのメダル獲得という目標につながっていくと思っています」

――パリ五輪が終わったあとのインタビューで、石川選手は「ギリギリの勝負のなかでも、楽しめるメンタルが必要なんじゃないかと思った」という話をされていました。その後、ペルージャで過ごした2024-25シーズンでは、それについてどのように考えてプレーしていましたか?

「ギリギリの勝負のなかで楽しむことはかなり難しいな、と思いましたね。特にペルージャは勝たないといけない、勝つことが当たり前というチームですから。オーナーやファンの方たちも、常に勝つチームという感覚で見ています。でも、当然のことですが、当たり前に勝つことはなかなか難しい。そんなギリギリの勝負のなかで楽しむことは、やっぱり簡単なことではないですね。

 でも、欧州チャンピオンズリーグ(ペルージャが初優勝)の最後に、ようやく形になったなと思っています。いいきっかけをつかむことができたので、それを代表チームでも発揮したいですね」

【プロフィール】

◆石川祐希(いしかわ・ゆうき)

1995年12月11日生まれ、愛知県出身。イタリア・セリエAのペルージャ所属。星城高校時代に2年連続で三冠(インターハイ・国体・春高バレー)を達成。2014年、中央大学1年時に日本代表に選出され、同年9月に代表デビューを飾った。大学在学中から短期派遣でセリエAでもプレーし、卒業後の2018-2019シーズンからプロ選手として同リーグで活躍している。2021年には日本代表のキャプテンとして東京五輪に出場し、29年ぶりに決勝トーナメントに進出。2024年のパリ五輪でもキャプテンとしてチームをベスト8に導いた。

公式X(旧Twitter):@yuki14_official>> 公式Instagram>>

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著者プロフィール

  • 柄谷雅紀

    柄谷雅紀 (からや・まさき)

    スポーツ記者、ライター。1985年生まれ、大阪府出身。筑波大男子バレーボール部で全日本大学選手権など多くの大会で優勝した。卒業後の2008年から大手新聞社で事件や事故、裁判の取材を経験。転職した2013年からスポーツの取材に携わる。2018年平昌五輪、2021年東京五輪、2022年北京五輪を始め、多くの競技を現地で取材している。@masaki_karaya

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